8/10-8/13 アルデ夏合宿 剣岳 八ツ峰
一日目
剣沢、長次郎谷雪渓状態が悪いという情報を頭に入れながら室堂を出発。
剣沢を下っている途中、警察隊の方に十分雪渓に注意してくださいと促され長次郎谷を目指す。時々、ゴーっと鈍い音がして雪が崩れる音に驚いて緊張した。
長次郎谷に入ってから熊の岩までの道のりがものすごく長く、また荷物が結構重いのが足腰に堪えた。何度も太ももが攣った。
つぼ足での雪渓歩きはまだあまり慣れておらず、何度もバランスを崩して無駄な労力をかけてしまった。
あえてアイゼンを履かなかったのは、つぼ足で雪の感触を確かめてバランスを上手くとれる事に慣れて欲しいと大内さんに後ほど聞いた。
この雪渓歩きも経験が浅い私にはいいトレーニングになった。熊の岩についたときには、くたくただった。
しかし目線の先には八ツ峰が並んでいて綺麗だった。いいBCだなと感じた。
水は取れるし、雪渓の冷蔵庫もあるし、人も少なく天気もよかったので本当に気持ちがよかった。夕日が沈み、昼と夜の境目の景色が本当に綺麗だった。
二日目
早朝5時起きで6時に出発。Cフェースでは2パーティーに分かれて登攀。
会長、辻ペア 大内さん、近藤ペア
会長、副会長と経験豊富なお二人との贅沢山行で安心感があった。自分的にはモタモタすると怒られると思い、とても緊張感が持てた。
1p スラブ
ホールドもしっかりしていてフリクションも効いているので問題なく突破。
2p スラブ
1pとさほど変わりのないスラブで特に問題なかった。中間部のハイマツを目指す。
3p、4p ナイフリッジ
ここから傾斜が少し急になり、高度感がすごくあって興奮した。左右を見ても切れ落ちていて緊張感が増した。
あっという間に頂上についてしまったため、Aフェースも登ることに。会長は一足先にBCに戻ったので3人で登攀することに。
1p 凹角
Cフェースとは違って傾斜がきついので興奮した。
2p
少しかぶり気味のところもあって少々時間がかかることも。ホールドも少し脆いところがあって少し不安になったが。今回はフォローなので少し強引にいってしまった。
3p
ハイマツ帯を抜け最終ピッチ。特に問題なく突破できた。
BCに戻り、祝杯ということで少し時間は早いがビールで乾杯。天気もよく最高の景色でのビールは本当に美味しかった。
3日目
本峰経由での下山をすることに。左俣ではガレ場で非常に歩きにくかったが1時間ぐらいで長次郎のコルに到着し、右側を見るとチンネが見えた。
今度来たときは挑戦したいと感じた。
本峰にはすでに登山客で溢れており、早足で下山した。
12時半ごろには室堂に到着した。
全体の感想として、初日の雪渓歩きが本当にきつかった。バランスを崩してもたついて無駄な労力が蓄積し、思った以上にバテてしまった。
雪に慣れるまではまだまだ経験を積まなければと思った。ロープワークでは大内さんに指摘されることが多々あったので細かいところにも注意していきたい。
普段は混雑するところ、一日2フェース登れたので満足できる山行だった。次回の八ツ峰ではリードをしてみたい。冬にも訪れたい。
文章/ 近藤 勇武