番外編@「美味しかった!驚いた!チョンベさん&ニンマさんの料理、ベスト5!」
5位:半熟目玉焼き乗せご飯
炊き立てのふっくらご飯(日本米)に半熟の目玉焼き。そこに、ちょっろっと醤油を垂らして…。
日本人ならみんな大好きな朝ごはん!これに限らず、ご飯がいつも上手に炊けてました。
79「5位:目玉焼きのせご飯(と味噌汁、バナナパンケーキ」
4位:おにぎり
1日行動する日は、アタック日を除いてランチを持たせてくれた。アルミの包みを開いてみると、なんとおにぎり!
おかか、ふりかけ、梅干し…と日によって具も色々でした。なお、内容はおにぎり、チーズ、ゆで卵(別途塩付)、フルーツ、クラッカー類orチベタンブレッドorチョコバー。
80「4位:おにぎりとゆで卵」
3位:ざるそば・そうめん
晴れて暖かい日のお昼ごはんにツルッと…。4,000mで出てくると感動します!
つけ汁は若干薄目でしたが、薬味のネギまで入ってた。
2位:アップルパイ
スライスされたリンゴの入ったアップルパイ。シナモンも効いていて、日本で売ってたらまた食べたい!
そして1位は「ピザ」!
下手な日本のピザより全然美味しい!具だくさんで生地ももちもち。
オーブンもないのに不思議だったけど、ケーキもピザもフライパンで上手いこと作っているらしい。すごい!
この他、ヤクステーク、モモ、ダルバート&カレー、スプリングロールなどのネパール料理も当然、美味しかったし、みんなで作ったお好み焼きも楽しかった。
バラエティ豊かなメニューで全く食欲落ちず…。むしろ太って帰ることになるのではと心配したくらい。
お二人の美味しいご飯もアタック成功の立役者です。ありがとうございました。
83「ピザ!とご飯(いつもダブル炭水化物…)。」
84「ヤクステーキ。思いがけず柔らかかった。左上に写っているキュウリ+味噌もよく出たけど箸休めに美味しかった。」
番外編A「私は見た!ネパール人のたくましさ!」
(1) 橋が無いなら作ってしまえ!
ルムディンカルカからBCまで、氷河からの濁った水が流れる川を渡渉しなくてはいけなかった。
日本人だったら石を飛んで渡る、それがダメなら靴脱いで川に浸かって渡るが、ネパールの人は木を切って川に掛けて橋を作ってしまう。
ポーターが渡りやすいようにということなのだろうが、橋だけでなく道に枝が邪魔していればククリ(グルカ族が使うナイフ)でカットし、
石がグラグラしていたらちゃんと補正したり、すぐ道にしてしまうところはさすが。
ツルさんたちはネパールの雨季にあたる夏は日本の山小屋でバイトしているらしい。
そりゃ、道の整備もお手のものだし、重宝されますわ…。
(2) 薪の為なら森林伐採なんて関係なし!
そこそこ本降りの雨でも外でたき火を囲んで過ごす彼ら。(お湯も沸かせるしね。)なので薪は重要。
拾っているだけでは足りないので、どんどん木を伐採。
トータル一週間以上過ごしたルムディンカルカでは、まず、たき火場の近くの木はあっという間にハゲ斜面になり、かなり遠くまで森林伐採が進んだ…。
(3) でかい石も掘り起こす!
ルムディンカルカでのこと。本当のルムディンカルカは広々とした草原だが、今回はその少し手前をテント場にしたので、石やら植物やらであまり平らな場所がない。
彼らはピッケル、バイルを駆使して、邪魔な石はかなり大きいものでも掘り起す!
植物も容赦なく掘り起こす!プジャ(安全登山のお祈り)に使う石の祭壇もあっという間に作成!
良さそうなカシンのバイルも、ピッケルも、もはやツルハシにしか見えない…。
直径50pほどの石(ていうか岩)を2つも掘り出した時は、日本人メンバーから感嘆の声が出た。日本人なら取り出そうと思うサイズではない…。
そんなんなので、テントを張る際、押さえに使う石の大きさもハンパない。おかげで強風でも飛ばされることなく済みました。
(4) 掘り起こせない石は…叩き割る!
コンデのハイキャンプ設営時のこと。
私もみんなをマネて、石をピッケルでテコの要領で取ろうとしたが、氷に埋まっていたので断念した。
さすがにこれは諦めるだろうと思ったら、なんとダンクマとラクダンがそれより大きい石(だから岩)を持ってきて思い切り打ちつけているではないか!
割って取り出そうという作戦らしい!実際、ちょっと割れてるし!
残念ながら取り出すまでには至らず結局は埋めてたけど、その発想に驚いた瞬間でした…。
彼らが通った場所は道になり、村になる…。恐るべし、ネパール人。
メモ:
・1ルピー=約1円
・今回の山域はエベレスト街道から外れるので、ThadoKoshi以降にロッジはない。ThadoKoshiの少し先ある民家を最後に、人も住んでいない。が、夏に放牧する場所(カルカ)があるので、道はある。
・今回のルートはエベレスト街道から外れるので、ヤクは使えない。ポーター代も高いらしい。(帰っちゃったけど。)
・ 今回は積雪多かった。私はアプローチ用にスポルティバのトランゴトレックを履いていった。
いわゆる軽登山靴相当で多少のけり込みも出来るので、ちょうど良かった。もっと軽いアプローチシューズを履いてきた人の中には、アプローチの段階で冬靴に履き替えている人も居た。
・Wi-FIはタメルのレストラン、ホテルではどこでも使える、エベレスト街道でも使えるところ多いらしい。
充電については、標高が高くなると有料らしいが、ルクラのロッジでは無料だった。
・フィックスロープは1,000m使った。回収して、その後のテンカンポチェ隊でも使った。
・日本だとピッチ切る支点では少なくとも2点取るが、こちらはほぼ1点のみだった。支点はハーケン、スノーバー、アイススクリュー。スノーバーは岩にも使う。カムを使う習慣はないよう。
・ハイキャンプでも凍った湖を割ることで水が取れた。水はガイドさんが重い鉄のやかんに汲んできてくれた。
・天候は朝のうちは晴れるが午後からガス、その後雨または雪。というパターンが毎日続いた。雷が鳴ることもあった。秋の方が天気はいいのかも。
・「日本料理が恋しくなるかな」とか「高所で食欲無くなるかも」とかで味噌汁やフリーズドライのにゅうめんを持って行ったが、
チョンベさん・ニンマさんの美味しい料理で全く食欲も落ちず…日本料理も恋しくなく…、持って行ったものは出番が無かった。
キャラバンの方が、こちらの好みにあったものを作ってくれるので、ロッジ泊より食環境はいい。
レスト日は食っちゃ寝・飲んじゃ寝だし、アタック日以外は行動時間も短いので、炭水化物中心の食事で絶対太って帰ると思ったが、体重変わってなかった。
森田さん曰く「高所に居るだけで消耗する」と言ってたけど、ホントなのかな?
・キャラバン中は「ご飯+パスタ」「ご飯+パン」とかダブル炭水化物の食事。私には多すぎるので、中嶋さんと森田さんにご飯半分あげてました。
日本では「俺、大食いやでー」と言いながら、すぐ「お腹おっきい」と言ってほとんど食べない中嶋さんですが、大食いは本当だったらしい。
ビールでお腹いっぱいだったようです。そして驚くべきは森田さん。ご飯も毎回がっつり完食、人からもらった分にさらにおやつも食べて、驚異の60代の胃袋でした。
・高度では血液濃くしないために、2−3L、水分取らなくてはいけない。
キリマンジャロの時は頑張って飲んでたけど、ネパールは乾燥してるからか、水を飲むのは苦じゃなかった。
ダイニングテントでゴロゴロしてれば、お湯もお茶類も揃っているので、自然と飲める。
・レスト日も高度順応には大切な時間。といっても暇なので、本は必須。みんなで貸し借りしてた。I隊長の持ってきたトランプは結局一度もやらなかったけど…。
・何より、1カ月会社を休めるということに山仲間も驚きでしたが、そんなことするのは同じ会社でも私以外に居ません。
しかも4月から異動になるという…図々しい私もさすがに肩身が狭く…。それでも温かく送り出し、そして迎えてくれた会社の方々に感謝です。
文章/小林