番外編@「美味しかった!驚いた!チョンベさん&ニンマさんの料理、ベスト5!」

 

5位:半熟目玉焼き乗せご飯

炊き立てのふっくらご飯(日本米)に半熟の目玉焼き。そこに、ちょっろっと醤油を垂らし

日本人ならみんな大好きな朝ごはん!これに限らず、ご飯がいつも上手に炊けてました

 795位:目玉焼きのせご飯(と味噌汁、バナナパンケーキ」

 

4位:おにぎり

1日行動する日は、アタック日を除いてランチを持たせてくれた。アルミの包みを開いてみると、なんとおにぎり!

おかか、ふりかけ、梅干しと日によって具も色々でした。なお、内容はおにぎり、チーズ、ゆで卵(別途塩付)、フルーツ、クラッカー類orチベタンブレッドorチョコバー。

 804位:おにぎりとゆで卵」

 

3位:ざるそば・そうめん

晴れて暖かい日のお昼ごはんにツルッと4,000mで出てくると感動します!

つけ汁は若干薄目でしたが、薬味のネギまで入ってた。

 

 

2位:アップルパイ

スライスされたリンゴの入ったアップルパイ。シナモンも効いていて、日本で売ってたらまた食べたい!

 

 

そして1位は「ピザ」!

下手な日本のピザより全然美味しい!具だくさんで生地ももちもち。

オーブンもないのに不思議だったけど、ケーキもピザもフライパンで上手いこと作っているらしい。すごい!

この他、ヤクステーク、モモ、ダルバート&カレー、スプリングロールなどのネパール料理も当然、美味しかったし、みんなで作ったお好み焼きも楽しかった。

バラエティ豊かなメニューで全く食欲落ちず。むしろ太って帰ることになるのではと心配したくらい。

お二人の美味しいご飯もアタック成功の立役者です。ありがとうございました。

 83「ピザ!とご飯(いつもダブル炭水化物…)。」

 

 84「ヤクステーキ。思いがけず柔らかかった。左上に写っているキュウリ+味噌もよく出たけど箸休めに美味しかった。」

 

番外編A「私は見た!ネパール人のたくましさ!」

(1)     橋が無いなら作ってしまえ!

ルムディンカルカからBCまで氷河からの濁った水が流れる川を渡渉しなくてはいけなかった。

日本人だったら石を飛んで渡る、それがダメなら靴脱いで川に浸かって渡るが、ネパールの人は木を切って川に掛けて橋を作ってしまう。

ポーターが渡りやすいようにということなのだろうが、橋だけでなく道に枝が邪魔していればククリ(グルカ族が使うナイフ)でカットし、

石がグラグラしていたらちゃんと補正したり、すぐ道にしてしまうところはさすが。

ツルさんたちはネパールの雨季にあたる夏は日本の山小屋でバイトしているらしい。

そりゃ、道の整備もお手のものだし、重宝されますわ…。

(2)     薪の為なら森林伐採なんて関係なし!

そこそこ本降りの雨でも外でたき火を囲んで過ごす彼ら。(お湯も沸かせるしね。)なので薪は重要。

拾っているだけでは足りないので、どんどん木を伐採。

トータル一週間以上過ごしたルムディンカルカでは、まず、たき火場の近くの木はあっという間にハゲ斜面になり、かなり遠くまで森林伐採が進んだ…。

(3)     でかい石も掘り起こす!

ルムディンカルカでのこと。本当のルムディンカルカは広々とした草原だが、今回はその少し手前をテント場にしたので、石やら植物やらであまり平らな場所がない。

彼らはピッケル、バイルを駆使して、邪魔な石はかなり大きいものでも掘り起す!

植物も容赦なく掘り起こす!プジャ(安全登山のお祈り)に使う石の祭壇もあっという間に作成!

良さそうなカシンのバイルも、ピッケルも、もはやツルハシにしか見えない

直径50pほどの石(ていうか岩)を2つも掘り出した時は、日本人メンバーから感嘆の声が出た。日本人なら取り出そうと思うサイズではない

そんなんなので、テントを張る際、押さえに使う石の大きさもハンパない。おかげで強風でも飛ばされることなく済みました。

(4)     掘り起こせない石は叩き割る!

コンデのハイキャンプ設営時のこと。

私もみんなをマネて、石をピッケルでテコの要領で取ろうとしたが、氷に埋まっていたので断念した。

さすがにこれは諦めるだろうと思ったら、なんとダンクマとラクダンがそれより大きい石(だから岩)を持ってきて思い切り打ちつけているではないか!

割って取り出そうという作戦らしい!実際、ちょっと割れてるし!

残念ながら取り出すまでには至らず結局は埋めてたけど、その発想に驚いた瞬間でした

彼らが通った場所は道になり、村になる。恐るべし、ネパール人。

 

メモ:

1ルピー=約1円

・今回の山域はエベレスト街道から外れるので、ThadoKoshi以降にロッジはない。ThadoKoshiの少し先ある民家を最後に、人も住んでいない。が、夏に放牧する場所(カルカ)があるので、道はある。

・今回のルートはエベレスト街道から外れるので、ヤクは使えない。ポーター代も高いらしい。(帰っちゃったけど。)

・ 今回は積雪多かった。私はアプローチ用にスポルティバのトランゴトレックを履いていった

いわゆる軽登山靴相当で多少のけり込みも出来るので、ちょうど良かった。もっと軽いアプローチシューズを履いてきた人の中には、アプローチの段階で冬靴に履き替えている人も居た。

Wi-FIはタメルのレストラン、ホテルではどこでも使える、エベレスト街道でも使えるところ多いらしい。

充電については、標高が高くなると有料らしいが、ルクラロッジでは無料だった。

・フィックスロープは1,000m使った。回収して、その後のテンカンポチェ隊でも使った。

・日本だとピッチ切る支点では少なくとも2点取るが、こちらはほぼ1点のみだった。支点はハーケン、スノーバー、アイススクリュー。スノーバーは岩にも使う。カムを使う習慣はないよう。

・ハイキャンプでも凍った湖を割ることで水が取れた。水はガイドさんが重い鉄のやかんに汲んできてくれた。

・天候は朝のうちは晴れるが午後からガス、その後雨または雪。というパターンが毎日続いた。雷が鳴ることもあった。秋の方が天気はいいのかも。

・「日本料理が恋しくなるかな」とか「高所で食欲無くなるかも」とかで味噌汁やフリーズドライのにゅうめんを持って行ったが、

チョンベさん・ニンマさんの美味しい料理で全く食欲も落ちず…日本料理も恋しくなく…、持って行ったものは出番が無かった。

キャラバンの方が、こちらの好みにあったものを作ってくれるので、ロッジ泊より食環境はいい。

レスト日は食っちゃ寝・飲んじゃ寝だし、アタック日以外は行動時間も短いので、炭水化物中心の食事で絶対太って帰ると思ったが、体重変わってなかった。

森田さん曰く「高所に居るだけで消耗する」と言ってたけど、ホントなのかな?

・キャラバン中は「ご飯+パスタ」「ご飯+パン」とかダブル炭水化物の食事。私には多すぎるので、中嶋さんと森田さんにご飯半分あげてました。

日本では「俺、大食いやでー」と言いながら、すぐ「お腹おっきい」と言ってほとんど食べない中嶋さんですが、大食いは本当だったらしい。

ビールでお腹いっぱいだったようです。そして驚くべきは森田さん。ご飯も毎回がっつり完食、人からもらった分にさらにおやつも食べて、驚異の60代の胃袋でした。

・高度では血液濃くしないために、23L、水分取らなくてはいけない。

キリマンジャロの時は頑張って飲んでたけど、ネパールは乾燥してるからか、水を飲むのは苦じゃなかった。

ダイニングテントでゴロゴロしてれば、お湯もお茶類も揃っているので、自然と飲める。

・レスト日も高度順応には大切な時間。といっても暇なので、本は必須。みんなで貸し借りしてた。I隊長の持ってきたトランプは結局一度もやらなかったけど…。

・何より、1カ月会社を休めるということに山仲間も驚きでしたが、そんなことするのは同じ会社でも私以外に居ません。

しかも4月から異動になるという…図々しい私もさすがに肩身が狭く…。それでも温かく送り出し、そして迎えてくれた会社の方々に感謝です。

 

文章/小林