御在所岳 前尾根 (2017/5/21)
メンバー:崎間(L、記)、檜垣
◆概要
- 5/21(日) 5:20 鴫野(集合) → 7:20 鈴鹿スカイライン駐車場 → 7:40 藤内小屋 → 8:10/8:40 前尾根P7取付 → 12:40 P2終了 → 13:00/13:20 P1 → (国見峠経由で裏道登山道を下山) → 14:00 藤内小屋 → 14:30 駐車場 → 17:10 鴫野(解散)
◆詳細
5/21 晴れ
駐車場はほぼ満車。まだ8時だというのに暑い。P7取付に着くと3パーティー8人が待機中。待ち時間がもったいないので向かって左の壁にある「アウトオブサイト」から登ろうと取付いたものの、見た目より難しくクライムダウンした。そうこうしているうちに前尾根のノーマルルートが登れる状態になった。
1ピッチ目「P7 下部 蛇の皮」崎間リード:順番待ちを経て8:40スタート。小テラスのビレイ点までクラックを繋げて登るルート。中段から上がバランス悪く、クラックも一部シンハンドとなり、思った以上に難しかった。
2ピッチ目「P7 ノーマルルート」檜垣くんリード:高度感のあるカンテからリッジを辿る。P6下の灌木まで。
3ピッチ目「P6 クラックルート+チムニールート」崎間リード:見栄えのするクラックとそれに続くチムニー。クラック下部はハンドサイズで快適だが、その上の2m程がフレアしており足も無く悪い。時間がかかりそうだったのでカムでA0して突破。チムニーでザックが邪魔になないよう、ビレイループのPASにザックをぶら下げる。全身の摩擦力を駆使して奮闘。まさに有酸素運動。ハァハァと這上がったら立派なビレイ点がある。フォローの檜垣くんもハァハァ登ってきて、最後はリップで懸垂するみたいになってた。ここからP5基部まで歩き。
4ピッチ目「P5フランケ藤内沢側ルート」檜垣くんリード:藤内沢側のスラブ。ホールドに乏しく高度感もあるので怖そうだ。ボルト間隔が近いのが救い。日差しが厚くスローパーがヌメる。終了点からP4基部まで歩き。
5ピッチ目「P4 北谷側 凹角ルート+クラックルートの右側」崎間リード:トポを見てもイマイチ判然としないので、あきらめて自由にクラックを登る。上部は右側をトラバースし、テラスのクラックでビレイ。P3基部までしばし歩き。
6ピッチ目「P3 下部」檜垣くんリード:P3上まで繋げられそうだったが先行パーティーの関係上、中間でピッチを切る。檜垣くんは器用にカムで支点を構築していた。
7ピッチ目「P3 上部」崎間リード:ハンドとオフィズスのダブルクラック。オフォズス側を選択。難しくはないが、やはりハァハァとなる。そろそろ足が痛くなってきたのでヒール&トウがつらい。P2基部まで歩き。
8ピッチ目「P2 ヤグラ」崎間リード:登っている途中で先行パーティーが懸垂下降してきたので、よけるために中間部からは左側のスクイーズチムニーに入る。プロテクションは取れないが身体がフィットするので落ちそうにはない。しかしその分進みづらい。息も絶え絶えにハァハァと数cmずつズリ上がる。今日はこんなのばかりだ。終了点は日陰で心地良い。フォローの檜垣くんもチムニーから登ってきた。終了点の右側を少しクライムダウンして奥に進むと稜線に出る。ここでロープを解き、12:40登攀終了。
稜線沿いに歩くとP1の広場に着いた。誰もいない。クライミングシューズを脱いで、疲れた足を癒す。展望良く、暑いが新緑がさわやかだ。しかし暑すぎて食欲がない。P1から明瞭な踏み跡を辿るとすぐに裏道登山道に合流し、国見峠から下山する。多くのハイカーとすれ違う。14:30下山。帰りのセブンイレブンで買ったアイスを食べてようやく身体が冷えた。
◆装備
- ロープ:60mシングル×1、カム:キャメロット0.2〜4相当×1セット、クイックドロー:計12本(アルパイン用が8本、フリー用が4本)。
- カムは各サイズを活用した。クイックドローは余剰だった。計8本程で良さそう。
- 檜垣くんが腰に小型の水筒をぶら下げており、すぐに飲めて便利そうだった。
◆感想
関西のマルチピッチ入門ルートである御在所岳前尾根、個人的になかなか縁がなかったが、ようやく登る事ができた。硬い花崗岩、しっかり踏まれたアプローチ、明るく開けた尾根は稜線まで突き上げ展望も良い。人気なのもうなずける。無数にクラックが発達しているので、残置支点を追わずとも自由に登れるのも好印象。今回、P6のチムニー、P3のオフィズス、P2のスクイーズチムニーと、なぜかワイド系に吸い寄せられてしまった。狭い隙間から這出たときの解放感はひとしおだった。
文章:崎間 (2017/5/24)