宮川水系(台高) 堂倉谷本谷 |
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2018’8月11日〜8月12日 メンバー:松村、藤本 |
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8/10 松村宅に迎えに来てもらい、大台ドライブウェイ山上駐車場へ3時間ちょうどで到着 |
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駐車場は結構な車の数で、みんな星を見にやってきてるようで、0:00だというのに |
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かなり賑やかだった。 いつものように眠れぬ夜を車中で過ごす。 |
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8/11 7:00出発一気に800m地点の堂倉滝を目指し下山する。 |
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途中粟谷小屋付近で道を間違い30分ほどロス,11:00堂倉滝を真正面に見る堂倉滝吊橋に到着。 |
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準備と食事をとるため大休憩をとる。急に小雨がパラついてきたが、すぐに止んだ。 |
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11:30に入渓口を探しスタート、架線跡の途中の沢に降りるフィックスロープを探す。 |
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一般登山道から沢沿いに入って行く場所を探すが、明瞭なものはなく離れすぎていたので |
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この辺だろうと思い踏跡らしきところから、堂倉滝を巻いて入渓するため急峻な藪を突き上げる |
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ここがまた悪いどころのじゃなく、かなりの登攀となる。「マジ!こんなところか?」と |
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もうクライムダウンは無理なので、登り詰めると藤本が階段状になった巻き道を発見 |
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どうやら一般道をだいぶ大回りして入ってくるのが正解らしい。 |
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その後、架線跡を辿り登っていくがフィックスロープは見つからず、行きすぎだと気づき引き返して |
立木に結ばれたフィックスロープを見つける事ができた。 |
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また、この入渓するためのガレザレの急斜面が悪すぎる。落石に注意しながらやっと沢に降り立つ |
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13:30入渓、この時点でかなり膝がガクガク、重いザックに疲労が隠し切れない |
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体力的、時間的に今回の幕営地を予定地より手前のアザミ谷出合と変更する。 |
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沢は大きく雄大な感じで、すぐに幅の効かせた斜滝が出迎えてくれた。 |
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今日は水量が少なめだと,途中別のパティーに聞いた。雨の心配もしていたので少しほっとするが |
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これで水量少ない方なんだと思うと、通常や少し出てるときは注意が必要だ。 |
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16:00アザミ谷出合にて幕営地のセッティング、今回もテントでなくタープでの幕営 |
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明日の朝までの薪を集め、夕食の準備にとりかかる。 |
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気が付けば、空は晴れ、蜩が鳴き、素敵な夕暮れの景色であった。 |
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夜の食担は松村、計画段階で約束してたやりたかった事!ここで食べたかったもの! |
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320gの分厚いステーキ×2枚、玉ねぎホイル包焼き、椎茸、パプリカ、コーンにニンニクのアヒージョ? |
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焚火をし、少し待って炭を作り、石の網台に網をセット(ここまでで約1時間)そして肉をタッチダウン! |
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慎重に慎重に焼けるのを待って、ここでビールを開け、夕食のスタート! |
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苦労して担いできた甲斐がありました。まぁこんなところで食う、そこそこいい値段のステーキ |
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味はご想像にお任せということで、食事も終わり焚火を大きくし、濡れた服を乾かしながらウィスキー |
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明日の行程やアホ話をしているうちに、21:00藤本落ちる・・・ |
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8/12 藤本氏の特性、焚火であぶるナンのカレーキャベツサンドウィッチ、スパム入りに |
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直入れコーヒー・・・正式名はなんか難しい名前だったを朝食に |
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8:00出発、天気は良さそうだが,予報は昨日と同じ昼過ぎに少し悪くなるようだ。 |
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まぁ昨日と同じ様なら問題なさそうだ!朝は快晴、沢日和!ただこの後大変な思いをすることに |
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情報ではアザミ谷〜駐車場まで6,7時間、遅くても17:00には駐車場だなと想定 |
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アザミ谷を後にし、後半の沢を詰める。本当に天気が良く、崩れるのかなぁと疑うほどの天気 |
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昨日、入渓を同じくして幕営地もほぼ同じのパティーにすぐに追いつき追い抜く |
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そのパーティは昨日の疲れもあって、林道交差地点からエスケープし一般道で帰るらしい |
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しばらく小滝を登り、ナメ歩きしてると目の前に人口の堰があり、これを左から巻く |
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堰のの上は流れがほとんどなく、きれいな済んだ水が淀むように流れている。 |
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魚影も濃く、適度な深さにテンションもあがり、巻き道から川面へ飛び込み大きく広い河原で休憩 |
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しばらく平坦な静かな遡行となる。今までの景色とは全く違う静かな沢をただ無で歩く |
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ところどころ支流が流れ込み、この辺の支流も遡行価値が高いと書いてあったなぁなどと |
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今度はこの辺にベースを張って、支流も行きたいと物思いに耽っていると二俣に到着。 |
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左に進み奥ノ二俣まで一気に上がっておしまいだと思いしばし行動食タイムをとる。 |
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ここからまた水流の音が少しづつ大きく聞こえてくる。 |
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小滝が姿を現しだし、登攀の序章となる。天気は少し陰りを見せ、昨日の様相となるが |
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この時点ではあまり気にしていない。 |
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滝の登攀を楽しんだり、へつりを楽しんだり、泳いだり、次々に現れる自然のアトラクションで |
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オッサン二人が、はしゃぎながら登っていると、ゴロゴロと嫌な響きが・・・まだ小さい |
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稜線が見え始めた1,200m地点で雨が降り出す。かまわずに少し急ぎ足でどんどんと越えていく |
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そしていきなりの豪雨、沢で濡れてるとはいえども雨宿りすることに |
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小さな葉の生い茂った木の下に身を寄せてはいたが、あまりの豪雨に何の役にもたたず |
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雨が急激に体温を奪いだす。雨が少し弱まったので動くことを決断し立ち上がった時 |
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轟雷が鳴り響く、瞬間同時に二人しゃがみ込む、こんな時同じ動きをするんだなと思った。 |
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雷雨となり場所が場所なだけに行動するのは危険かなと判断し、体も冷えているので |
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タープを出し二人頭からかぶりやり過ごす事にする。 |
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初めての経験だったが、ずぶ濡れの冷えた体にタープを二人でかぶると想像以上に暖かかった。 |
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停滞すること約2時間弱、まだ雷は鳴っているが少しでも先に進まなくては |
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この時点で14:00、後400m上げなければならない。もう下降しエスケープするより |
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詰めた方が早いし、横にそれて逃げる林道もない。 |
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沢を離れて、稜線に出て、正木ヶ原ピークを目指すことも考えたが、雷の中を稜線歩きする勇気はなく |
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雨も弱まって、増水の危険もなさそうなので沢をそのまま詰めることに、最悪な事にガスも出てきた。 |
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疲れ冷えた体にカッパを着込み、明瞭な沢を登って行く。 |
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間の悪いことにここから連瀑帯に突入する。 |
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行けども、行けども出てくる滝に、「これで終わりやろ!」と言いながら登る。 |
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少しゴーロ状に入り、ガスの中にうっすら光の稜線が大きくなってくる。 |
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もう少し!時間はどんどん過ぎていき、あたりは薄暗くなってくる。 |
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焦る気持ちと裏腹に滝は続く、あまりの多さにお互い「もう、ええわ!」と心の声が出る。 |
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高度計は1400〜1450mを指すが、この天気、気圧の変動もあるのであてにはしてない。 |
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でも、もう少しと思った時にボスキャラ登場、約3〜4段・40mほどの滝にぶち当たる |
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逃げ場なし、この遡行で初めてロープを出す。1P藤本リード滝の右側を直登し左へトラバースして |
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滝の左側に渡ったところで切る。2P松村さらに左倒木沿いを上がり、草付きに抜ける。 |
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最終的にいくつ小滝を登ったかは |
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覚えていない。 |
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急峻な滝たちを満身創痍で登って行く |
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体力の温存、集中力の継続、 |
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コミュニケーションの確認 |
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状況の判断、最悪の場合 |
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自分が仕事で、現場で切羽詰まった状態の |
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時に考える。監督、リーダーとしての基本を |
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常に考えた。 |
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20〜30分に一回は休憩をし、確認をする。 |
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ペースは落ち時間もかかったと思う。 |
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何とか沢を詰め、稜線に突き上げたのが |
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雨は終始降り続いていて、雷もゴロゴロと鈍い音をたてていた。 |
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ガスは濃く、日は完全に落ち始めていた。ここから正木ヶ原のピーク1641を探さなくてはならない |
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ピークを見つければ、一般道に出れる。 |
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残り少ない行動時間とビバーグの事も考えながら、コンパス頼りにその方向へと歩く |
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なかなか見つからず、どんどん暗くなってくる。 |
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藤本にビバーグ装備の確認をする。ここなら安全にビバーグ出来るし、 |
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明日の朝、明るくなっての行動なら2時間ほどで駐車場には着くだろうと思い |
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決断しようとしたときに、先頭を歩く藤本が一般道を発見、道標も見つけ現在地の確認 |
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正木ヶ原のピークより50mほど下を歩いていて、そこに続く一般道にあたったようだった。 |
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ここから駐車場まで2km、ヘッドランプを装着し駆け足のように雨、ガス、雷の中を歩く |
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時折、乾いた雷鳴にドキッとしながら、山あるあるの「降りたら何食う?」「何食べたい?」 |
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などと話しながら歩くこと40分、大台ヶ原ドライブウェイ山上駐車場到着 |
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駐車場には雨にも関わらず、たくさんの人達が今日も星を見にやってきてる。 |
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ここが下界の入口かと思い、お互いの健闘をたたえる。 |
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(文章/写真 松村) |
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【感想】 |
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最初に下山をし、詰めあがっていって最後に楽をしようという、あさはかな考えは見事裏目にでた。 |
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沢全体はさほど難しい所もなく、巻きも少く巻きやすい。ロープはパーティによるがあまり出すところ所は |
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なく、全体的に広く、大きいというイメージでした。 |
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ただ、下山4時間後の遡上は、テン泊装備で考えるとかなりバテテペースが落ちるので |
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出発時間、行動時間に余裕を持って、余力を残しながら一日目の行動を終えるようにしたい。 |
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深い山間部、高度、大台ケ原という条件を考えると天候は変わりやすい(特に雨)ということを |
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常に頭に入れて行動しないといけないと思った。泊りでの沢は遡行時間も長く、時間が読みにくくなる |
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遡行図の情報も曖昧なので、その部分を加味して計画を立てていかなくてはならないと反省 |
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計画書に予備日を設けるか、もしくは最終下山報告を下山予定日翌日の8:00頃にするとか |
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天候の変化による場合や遭難の場合、体力的な事や状況によって早めにビバーグを決定する事も |
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重要であると思う。家族や会のメンバーに心配をかけぬためにもそういった工程を組み |
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もしもの状況にも焦らず、冷静に行動できる態勢を取っておくべきだと痛感いたしました。 |
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