山域・ルート:北海道 能取岬(2018223日〜26日)

メンバー:杉橋()、岳友

日程:

 223() 移動:神戸空港10:55〜千歳空港12:45/13:30〜女満別空港14:20〜バス〜ホテル15:30

  224(ホテル8:15〜能取岬東海岸9:45/16:00〜ホテル17:30

  225() ホテル8:15〜能取岬東海岸8:45/16:00〜ホテル17:00

  226() 移動:女満別空港18:30〜羽田空港20:20/21:00〜関西空港22:20

 

北海道のアイスクライミングは以前から興味があったが、なかなか環境や仕事の調整が難しく実現はしなかった。

しかし、誘ってくれた岳友から現地の素晴らしい話を聞いているうちに、1度は是非行ってみたいと思い昨年から計画をして実現に至った。

前週は低気圧の影響で北海道は悪天候で移動もままならい状況だった。荒れると数日間は停滞となるので、今回は4日間とも快晴に恵まれとても幸運だった。

 

2日目(2/24)

ホテルから能取岬までは、毎回タクシーで移動してもよいが待ち時間や移動の利便性も考え今回はレンタカーを借りることにした。

ホテルから能取岬東海岸の入口は約10km移動した道道76号線にある。

駐車は側道と林道入口付近に6台程度停められるが、この時期はアイスクライミングとスノーシューツアーで満車状態となっていた。

なんとか、隙間を探して駐車することができた。

側道からは、はっきりとしたトレースがあり15分くらいで海岸へ出られるが、降雪後やシーズン初めはわかんでもよいがスノーシューの方がいいと思えた。

 

駐車 アプローチ

 

今週はかなり流氷が接岸している情報を聞いていたので、アプローチから海岸へ降りてみると一面流氷に覆われていた。

また、岸壁には幾つもの氷瀑が連なっておりどれから登ろうか迷うほどだった。

 

流氷@ 流氷A

 

海岸の降口から左右に連なる氷瀑はトポではF1〜F9とあったが、途中にも氷瀑があり氷の状態で登れる滝もあった。

初日はF7:オジロの滝、F6.5:無名の滝を登った。

オジロの滝は、25m程の滝で中段にレストポイントもあり、70〜75度くらいの傾斜で左右のルートを交互に登った。終了点は立ち木でとり、懸垂下降で回収をした。

次に、オジロの滝の左側にある30mくらいの無名の滝を登った。下部がなめ滝で上部が8mくらいのバーティカルだったが、氷の状態が微妙なのでTRで登った。

 

オジロの滝 無名の滝

 

今朝、ホテルからレンタカー屋へ向かうタクシーの運転手から、

「夕方の能取岬はすごく綺麗なので是非」と勧められたので、夕方に間に合うように16時くらいに切り上げ、能取岬へ向かった。

能取岬に着くと、観光バスや車が停まっており多くの人が流氷と夕方の風景を見に来たみたいだ。

岬は風が強く、防寒服がないとかなり寒い状況だったが、岬から見る風景は絶景だった。

 

夕方@ 夕方A

 

夕食はホテルから徒歩15分くらいに飲食店街があるが、この時期は流氷観光の人で店はどこも満員状態。

一軒一軒訪ねてやっと空いている店を探すことができた。乾杯のあと、お奨め料理を食べながらカーリング女子の3位決定戦を観戦した。

 

3日目(2/25)

昨日より1時間早く到着したので、側道には1台の車のみで余裕で駐車ができた。

今日はF4:クジラの滝、F3:オノコ、F2:メノコを登った。

クジラの滝は、昨日は先行パーティーが居たが、今日は一番乗り。

25m程度の滝で85度の傾斜があり、ルートも左右にとれたので、交互に登った。

 

クジラの滝

 

次にオノコへ移動した。オノコも25mくらいの滝で下部はなめ滝となっており、中間部がバーティカルで上部はなめ滝となっていた。

地元クライマーが滝の様子を見にきた際に、氷の状態やトポを見せてもらい色々な話を聞けた。

 

オノコ

 

地元クライマーからメノコは比較的登り易いと言われ、メノコへ移動。

メノコは20mくらいで70〜80度の傾斜があり上部は少しバーティカルだった。

近くの終了点の立ち木は枯れ木だったので、左奥の大木で終了点をとった。懸垂下降でロープ回収の際にスタックする恐れがあったので捨て縄を残置した。

 

メノコ@ メノコA

 

16時になりホテルへ戻る車中で、昨日の飲食店街の満員状態のこともあり予め居酒屋を予約した。

日曜日の夜なのに、店は満員状態だったので予約して正解だった。

2日間のクライミング話等で、夜が更けていった。

 

感想:

今回は3泊4日でのツアーだったが、朝一移動であれば2泊3日でアイスを満喫できると思った。

また、格安航空券を利用すると、本州でのアプローチや混雑などと比べるとかなりお得感がある。

しかし、天候の状況で停滞する恐れもあるので、事前の気象情報には注意する必要がある。

水氷なのでスクリューはBDの方がいいみたいだ。(地元クライマーも同意)

シーズンは1月初旬から3月初旬までだが、流氷が接岸しているとF8,F9のアプローチがし易いそうなので、2月中旬がベストみたいだ。

観光シーズンなので居酒屋は予約をしたほうがいい。

 

装備:

シングル60mx1、ダブル50mx1、捨て縄φ9x5m、スクリュー7〜8本

文章/杉橋