小豆島 ♪山行アルデ♪
期間 | 2018-11-23〜25 |
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メンバー | 船戸(L)、崎間(記)、きなこ、森田、小林、中嶋 |
カテゴリ | フリークライミング、アルパイン無雪期 |
ルート | 吉田の岩場 ・パーキングサイドロック ・キューブロック ・オリーブロック ・ベムロック下部左 拇岳 ・赤いクラック 5p ・ダイレクトルート 5p |
行程 |
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詳細
1日目 (11/23、吉田の岩場)
姫路港で6:30に集合し、7:15出発。ごろ寝できるスペースで仮眠していたらすぐに小豆島は福田港に着く。オートビレッジYOSHIDAはフリーサイトが満員なため、オートサイトを割り当ててもらう(料金据置)。テントを張り、船戸くん持参の大型スクリーンタープも設営。風が冷たかったので、このタープは終始大活躍だった。僕は娘と留守番。他の皆は吉田の岩場へ向かって行かれた。スラブ、クラック、フェイスとみなさん楽しまれたようだ。
夜はきなこさんのチーズフォンデュと鴨鍋、そして船戸くん持参のボジョレーワイン5本セット。ワインとチーズは言わずもがなのベストマッチで、ワインは次々と空瓶と化していく。
2日目 (11/24、拇岳)
朝起きると半升のパック酒が空になっていた。森田さんしか飲んでいないはずなのですけども。炙ったパン、コーンスープの朝食後、拇岳へ向かう。神社の上の空き地に車を停め、参拝して取付きへ向かう。森田さん・崎間、中嶋さん・小林さん・船戸くんの2パーティーで赤いクラックルートに取付く。
(1) 赤いクラックルート 5p
5ピッチだし、天気も良さそうなので思い切って空身で行く。森田さんに見守られながら登るというのはなんとも心強い。赤いクラックルートの核心は4ピッチ目後半の垂壁部分。前半も強傾斜帯を通過するのでパンプする上、核心部の支点は古いリングボルトやRCCボルトなので墜落は許されない感じ。なんとかフリーにこだわってA0なしで核心を抜けられた。ただ、最後のボルトにクリップするときに力尽きて落ちそうだったので、リングが飛んだリングボルトの頭を押さえつけて隣のRCCボルトにクリップしてしまった。ムーブだけはオンサイトということで。グレードは5.10cかdくらいだろうか。
頂上で後続を待つのかなと思いきや「待っててもなんだから取付きに戻るか」と森田さん。拝承して取付きに戻り水分と行動食を補給していると「待っててもなんだからもう1ルート登るか」と森田さん。僕も2ルート登りたかったので「はい」と答える。
(2) ダイレクトルート 5p
頂上付近で寒くなりそうなのでウィンドパーカを腰に追加し、登り始める。出だしは顕著なチムニー。2ピッチ目以降は難しいというかいやらしいというか、微妙な箇所が多々ある。傾斜は全体的に赤いクラックルートよりも強く、とてもフリーで登れそうにないのでA0連発でリードする。3ピッチ目と4ピッチ目はアブミが欲しいが持ってきてないのでA0で頑張る。核心と思わしき所はリボルトされているので、時間と余力があればフリーでトライするのも楽しそうだ。
2度目の拇岳頂上に着くと、森田さん曰く「考えてみれば初めて拇岳に登ったのが18歳だったから、今年は50周年」とのこと。半世紀も山とクライミングを続けられた歴史に圧倒される。
中嶋さん・小林さん・船戸くんの3人は赤いクラックルートを登った後、一足先に下山し、夕食の買出しへ行ってくださった。僕らが下山すると船戸くんがキャンプ場から車で迎えに来ていただき、とても助かった。夜はトマト鍋に焼き魚と焼き肉と焼き鳥。オリーブ牛なるものを初めて食べた。焼き鳥屋よろしく中嶋さんと小林さんがつぎつぎと調理してくださった(僕の分の肉は娘がほぼ平らげました)。
3日目 (11/25、吉田の岩場)
我らが森田会長は朝からワインをなみなみ注いで迎え酒だ。他会のパーティーは7時くらいには出発していたが、前夜の皿洗いや朝食などしていたら我々は8時半の出発となった。
ベムロックのマルチルート(3p, 5.10a)を登り、初日に残置してしまったカラビナ回収のため「火祭 5.10a」を1本登って11時半となり、フェリーの時間もあるのでここで終了。
フェリー乗場前の売店で中嶋さんがじゃこ天としょうゆ揚げせんをごちそうしてくれた。13:15福田発のフェリーに乗船し本州に戻る。14:55姫路港着。快晴の3日間を楽しく過ごせた山行アルデとなった。吉田の岩場は多くのルートがありまだまだ楽しめそうだ。毎年の恒例にしてもいいかもしれない。
感想
風が吹くと冬の寒さでしたが、拇岳のマルチの日はほとんど風がなく暖かで、穏やかな瀬戸内海をバックに快適なクライミングを楽しめました。個人的に、初めて森田さんとパーティーを組んでの登攀でした。力強いクライミングと的確なアドバイスが心強かったです。個人的には、50周年記念の森田さんと赤いクラックルートとダイレクトルートを継続して登れて満足の1日となりました。
今回の立役者はなんといっても船戸くんでしょう。スケジュール調整、フェリーやキャンプ場の手配に始まり、彼の持参した大型スクリーンタープや七輪、ボジョレーのワイン、その他細々とした配慮のおかげで快適な宴会とキャンプ場生活となりました。そしてクライミングでは「小林1 5.10b」「雷火 5.11a」をオンサイトする活躍ぶり(と聞きました)。
オートビレッジYOSHIDAは管理が行き届いてきれいですし、ゴミも捨てられ、温泉併設(300円、シャンプー類あり)、吉田の岩場まで徒歩5分と、クライマーにとっては天国のような場所です。
文章:崎間