2009年7月19日〜20日 保塁岩ゲレンデ
メンバー/森田、辰巳、渡辺、岡崎
参加した山行に付いて簡単なレポを1本あげる事はどうやら新人の義務のようなものらしいので、7月末の堡塁岩ゲレンデ行について、私、岡崎が報告します。
なお、私の独断と偏見で参加メンバーに渾名とアイコンを当てますが、まあ、なんというか、今までに無い趣向ということで、新たな会員獲得に悪影響があるかも知れませんが、知ったことではありません。
メンバー紹介:
閣下:当会の会長閣下。 大佐殿:当会の若きリーダー。たぶん女性。
ナベさん:入会希望の方で、間違いなく女性。 二等兵:当会の新人。
7/19
朝、一人で堡塁岩に向かう。ここまで麓からボッカ訓練をしたかったがための単独行だったが、あいにく寝坊し、集合時間に間にあわなそうだったので、初めてケーブルカーに乗った。
そして、 二等兵は中央稜の頂上で他の皆さんの到着を待っている最中、なんの脈絡もなく捻挫した・・・・なにも始まっていないのに捻挫するあたり、さすが新人である。
痛さに呻いているところに 大佐殿より電話、「天候が微妙なため作戦は延期。午後まで様子を見る。」とのこと。仕方が無いので、午前中はソロクライミングとなる。結局午前中は雨も降らず、本ゲレンデ行中最も条件が良かった。(注: 二等兵はソロクライマーでもあります。大変危険ですので脳の機能が正常な方は真似してはいけません。)
午後から 閣下、 大佐殿、 ナベさんと合流。 閣下& 二等兵、 大佐殿& ナベさんのペアで登る。
私 二等兵は 閣下のサラマンやスカイフレークのフォローで登るが・・・サラマンは隣のルートのホールドに手を出しまくり、A0&テンションで大変だった。スカイフレークに至っては登攀中に雨がザーザー降ってくるし、ニッチもサッチも行かなくなって、遂にA1まで・・・・・猛省しまくりです。そんな感じで充実したとはいえないが、いろいろとハードな一日だった。
7/19〜7/20
その夜は西稜の頂上に張ったブルーシートの下で寝る事になったのだが、天候が悪化し大雨洪水警報の出るドシャ降りのなか、ビバークという名の酒盛り。あまりの大雨で笑うしかないが、まあこんなこともあるだろう。
激しい雷雨の中、入会希望者の ナベさんの異様な落ち着きぶりが印象的だった。 閣下は酔っ払っていた。 大佐殿はザックカバーで寝ていた。・・・・ 大佐殿はザックカバーで寝ていた。ザックカバーに入って寝る人をはじめて見た。正直、このひとちょっとおかしいんじゃないかと思った。
ちなみに、私 二等兵はエアマットを ナベさんに明け渡し、ウィンドブレーカー1枚でザックの上に寝転んだ。まあ、入山前の駅ビバークとかで経験しているから問題ないが・・・・・これを読んでいる入会を考えている諸君、20〜30代、独身男子の新人なんてヒエラルキー的に1番下だぞ!!覚悟しろ!!
7/20
明けて翌日、朝の天気は雨、その後も青空が出たり、ガスが掛かったり、雨が降ったりとよく分からない天気。そんな中、西稜ハングを登る 大佐殿をビレイ。正直言ってこんな濡れた岩場でリードしたくないので率先してビレイを買って出る。そして、トップロープでクラックやハングをさわらせてもらう。
下から見ていると ナベさんはボルダラーだけあって、ツイスト的なムーブを多用した非常に女性的な登り方。一方、 大佐殿はパワフルな男性的な登り方。と、感想を述べたら、危うく死にかけた。
その後、中央稜南面へ。南面の取り付きには、クラックが地面に走っているので、そこで 閣下からハンドジャムの決め方を教えていただく。
そして、なぜか 二等兵は、クラックルートにオンサイトトライすることになってしまった。 閣下曰く、バッとハンドジャム決めて、あのガバをガッと持ったら終わりだ。と、まるで長島さんのような説明を受け、トライ。 閣下が人を乗せるのがうまいのか、 二等兵が調子に乗りやすいのか・・・たぶん両方・・・
閣下が手ずから2箇所にかため取りしてくれたカムを越え、一発目のハンドジャムを決める。ビレイヤーは 大佐殿。おおっ、決まる!!確かに、 閣下の仰るとおり、まるでガバを持っているようなものだ。ハンドジャムに体を預けてずり上がる。しかし、やはりそこは今さっきハンドジャムを初めてやってみた素人。体が上がってくると利きが悪くなる。しかし、何とか 閣下が言っていたガバに手が届いた。1発目のハンドジャムを決めた時、思った・・・「見える、私にも見えるぞ。」
が、・・・あれ?もう一発ハンドジャム決めないといけなくない????
堡塁岩全体に響き渡る大声で気合を入れる。しかし、嗚呼無常、クラックの中を手は滑っていく。
脳内エンドルフィンが放出される恐怖の一瞬、5mほどのマジ墜落。キャメロットC4の♯1と 大佐殿のビレイによって助かった。さすがに体重が15kgほど私より軽い 大佐殿は結構飛んだようだ。
二等兵:「ふう、あと少しモミアゲが短かったら死んでいたところだった。」
その後、 閣下ビレイ、 大佐殿トップで、その大ハング右ルートとその上の電光クラックを登っていた。さらに、なぜか、魂が燃え尽きたはずの 二等兵がフォローで登る羽目になった。
濡れ濡れの電光クラックは怖かったが、なんか、ジャムってより、クラックの中のカチって感じ?ヌルヌルで怖かった。フォローは気楽だ。
さらに、ちょこちょこ遊んで、最後は簡単なルートをリードさせてもらったが、所詮新人、ロープの流れが悪く、セカンドのビレイにえらく苦労した。まあ、とはいえ、最後を快適なリードで締めさせていただいて、 閣下ならびに 大佐殿には感謝であった。
文章/岡崎