2009年3月20-22日 八ヶ岳 大同心雲稜、中山尾根
メンバー/森田・大内・中嶋・岡


3度目の正直、いや4度目である。'08年の正月は吹雪で小同心に転進。'09年1月は時間切れで敗退、2月は雨で南沢小滝に変更し今回で4度目の大同心雲稜、何とかきめたいものだ。 19日22時JR岸辺駅集合だったが森田さんの‘おおぼけ’で50分遅れの(22:50)大内車で出発。美濃戸口(3:30)着。外は予想以上に暖かい。明日は午前中は雨模様らしい。 20日<雨のち晴れ> (6:00)起床。今回は3連休とあって美濃戸口は大勢の登山者で賑っている。あいにく空はどんよりとしており、やがてポツポツ来出した。準備を整え雨の中(7:40)出発するが途端に大雨に変わり美濃戸口まで戻り雨宿り。コーヒーを飲みながら窓の外を眺める。ようやく小降りになって来たので再出発(8:50)融けた雪が凍って山道はツルツル。皆、慎重に足の置き場を選んで歩いている。(12:30)赤岳鉱泉着、雨は上がって晴れ間も出てきた。テント場は大賑わいだが小屋前スペースは空いているのでそこにテントを張る。準備を整えて(1:30)ジョーゴ沢へ向かうが(2:00)F1,F2とも氷は無くなっており諦めて引き返すことにする。春は駆け足で近づいていたようだ。(4:00)早めの夕食‘寄せ鍋’とビールに焼酎。(8:30)就寝。

21日<晴れ> 大同心雲稜 (3:00)起床、(5:00)発。ヘッドランプで大同心沢のトレースを辿るが大同心稜への分岐を見落としたので適当なところから左へ雪壁を登り稜線にでる。(6:30)取付。ここで森田、岡は大同心南稜へ、大内、中嶋は雲稜へと分かれる。(7:00)大内トップで始める、忘れていたが先月残していた1ピッチ目の終了点のバックアップを回収できてよかった。(8:30)2ピッチ目中嶋。左の菱形のフェースをアブミで越え凹状を登り終了点。支点が悪く苦労した。(10:00)3ピッチ目快適なフリー、35mとあるが20m程度で終わってしまった。4ピッチ目草付き混じりをバイルを使いながら登る。5ピッチ目スッキリした凹角をA0で登りバンドへ出る。6ピッチ目バンドトラバース、支点がなく緊張する。7ピッチ目最後のハイライト、ドームをアブミで登るが高度感、露出感共に最高でシビレル。風でアブミがあおられて苦労した。大同心の頭はかなり広く雪は無く茶色い土が露出していた。(2:00)お互いの健闘を讃え握手を交わし眺望を堪能する。大同心ルンゼのコルからバックステップ交じりで下降し南稜の取付を通過して大同心稜を下山。(4:00)テン場、ビールに焼酎と白味噌キムチ鍋 (7:00)就寝。 22日<曇り> 中山尾根 (3:00)起床、(4:45)発。中山乗越しから明瞭に続くトレースをたどり(6:00)登攀開始、今日は昨日と違い冬に戻った様な天気で吹雪いていて初めての中山尾根と吹雪きとのシュチュエーションでワクワクしてくる。ルートは明瞭で判りやすい下部岩壁、上部岩壁共にホールド、スタンスも豊富で快適なクライミングが楽しめる。(9:00)登攀終了、稜線に出るとさらに風は強くなりしばしば耐風姿勢をとりながら従走路を行き(9:40)地蔵尾根をくだる。目印のお地蔵さんにエビの尻尾がついていて寒そう、ホワイトアウトで少し迷いながらも(10:00)行者小屋着。小休止を取り(10:30)テン場着。最終ピッチ手前から撤退した森田・岡組とも無事合流しテント撤収。記念撮影をして(11:30)下山開始。美濃戸山荘付近から小雨が降りだすが大雨にはならず美濃戸口に着く。もみの湯で入浴、食事を済ませ予想していた渋滞も無く帰阪。 文章/大内



大同心南稜ー小同心クラック,中山尾根
メンバー/森田L・岡 


21日:雲稜パーティーとともに大同心取り付きに向かった。基部で登攀準備し、右にトラバースして登攀開始(6:30)。リードは全て森田で、岡がフォロー。1P目、2P目ともホールド・スタンスともに豊富で登りやすい。おまけに快晴で北アルプスの山並みまではっきりみえた。3P目のドームはアブミが必要なのでやめて、右にトラバースし、泥壁をのぼった。終了後ルンゼを3P目のとりつきまで下降し、そこから30mほど懸垂。ふたたびルンゼをおり、小同心クラックへの取り付きに着いた。小同心も大同心同様、ホールド・スタンスが豊富で、5Pほどの快適な登攀だった。そして横岳の頂上へ(12:30)。帰りは硫黄まで稜線をたどり、ジョーゴ沢を下降、14:00赤岳鉱泉に着いた。
22日:夜明け前に鉱泉を出発し、取り付き到着時には明るくなったが天気が悪いのでスカッとしない。1P目、下部岩壁中央を登る。2ピン目がきびしい。2P目は岩を左にまき雪稜を登る。その後コンテで進んで上部岩壁へ。出口の凹角がきびしかった。その後はまた雪稜。ここからだんだん風がつよく視界も悪くなる。最後の岩場を左に巻くところで、リーダ判断で撤退。風かつよいので50mロープ1本で懸垂を繰り返し、同ルートを下降する。上部岩壁でもう1パーティーにであい、下部岩壁とりつきで、撤退するパーティーにであった。我々がテント場についたころ、大内・中嶋パーティーも到着し帰途についた。
文章/岡